明日一緒に遊ぼうよ～ナナオサカキさんの詩より～：PEACE ON EARTH：So-netブログ

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明日一緒に遊ぼうよ～ナナオサカキさんの詩より～　[琉球通信：OKINAWA journal] [編集]

明日一緒に遊ぼうよ

那覇の街を見下ろす小高い丘
昔々ここは浅い海　珊瑚の森がありました
魚と貝　竜宮城もありました
やがて海は退き　残されたこの丘を
島人はケラマチージと呼びました
長い間　島人は平和に暮らして来ました
ある日　北と東から　心無い軍隊がやって来て　戦いを始めます
ケラマチージを攻める者　ケラマチージを守る者
たくさんの島人が　兵士が　ここで傷つき　狂い　死にました
戦い終わり　41年の月と日が　風と一緒に流れます
しかし　今日も空にはジェット戦闘機　海には軍艦　陸には戦車
戦争と戦争の谷間　心もとない平和の昨日が　明日に揺れ続きます
秋風そよぐ日暮れ時　遠くに海が光っています
ここケラマチージの丘には　今　仏の寺とキリストの教会が建っています
愚かな戦に流された　おびただしい血と涙の丘に
釈迦牟尼とキリストが並んでいます
秋風そよぐ日暮れ時　遠くに海が光っています
釈迦牟尼とキリストの並ぶ丘から降りてくる僕に
ちっちゃい男の子2人が声をかけます
「もう帰るの」
「うん」
「じゃあ　明日一緒に遊ぼうね」
愚かな戦に流された　おびただしい血と涙の丘　ケラマチージ
ちっちゃい釈迦牟尼と　ちっちゃいキリストが声をかけます
明日一緒に遊ぼうよ

明日一緒に遊ぼうよ
http://amanakuni.net/nanao/sound/kokopelli/14.mp3

ナナオサカキさんの詩・朗読　より書き起こし

NANAO SAKAKI （1923 - 2008.12.24）

ナナオサカキのホームページ　より引用

※ケラマチージ（慶良間チージ）：「慶良間諸島が見える丘」という意味

僕は、残念ながらナナオさんとはお会いしたことがないのですが、
ナナオさんの詩と朗読には、いつも心を揺れ動かされています。
そのナナオさんが沖縄戦に関して詠んだ「明日一緒に遊ぼうよ」を知ったのは、
僕が沖縄に引っ越してからでした。

沖縄戦、最大の攻防が繰り広げられたと言われている、シュガーローフの戦い。
そのシュガーローフの沖縄名である慶良間（キラマ）チージのことを詠んだこの詩と出会った時には、なにか、運命のようなものを勝手に感じました。

僕はベトナム戦争真っ最中の時代に、沖縄の首里で小学生をやっていました。

那覇の軍港には、ベトナム帰りの泥だらけの戦車が並んでいたり、
登下校中の頭の上の青い空には、ファントムが音より速く飛んでいたり、
嘉手納のエアーベースには、巨大な尾翼を持った、真っ黒なB-52爆撃機がいっぱいいたり、
1ドルが360円だったり、駄菓子屋には、ギンギラギンのデザインの包装紙に包まれた
アメリカーのお菓子が並んでいたり、アメリカー用のテレビのチャンネルがあったり
（もちろん全部、英語の番組、FENのテレビ版みたいなもの）、琉球政府？があったり、
内地と沖縄を行き来するのには、パスポートが必要だったり…する時代でした。

僕は、戦争体験はもちろんないのですが、この時代の沖縄で、
太平洋戦争（沖縄戦）とベトナム戦争の二つの戦争を、
自分なりに、強烈に学習（体験？）したと思っています。

【沖縄戦やベトナム戦争の映画は、今でも見れません】

2017年に、このシュガーローフの戦いをテーマにした『ハクソー・リッジ』
という映画が公開されましたが、もちろん僕は見ていません。
でも、主人公のデズモンド・ドスには、とっても興味があります。

『ハクソー・リッジ』本予告編
https://www.youtube.com/watch?v=nQOeAo02v-8

デズモンド・ドス

〈良心的兵役拒否者とは…〉
宗教上などの信念に基づき、兵役を拒否する者のこと。アメリカでは建国当時から存在し、第二次世界大戦中も認められていた。戦争に参加しないという選択肢があったにも関わらず、ドスは自らを“良心的協力者”と呼んで従軍している。

デズモンド・ドス　より引用

戦後70年の地平から「シュガーローフの戦い」
https://www.youtube.com/watch?v=Qu2HO-p1UAQ

国を超えて沖縄戦を伝える住民たちのハクソーリッジ
https://www.youtube.com/watch?v=1azv4sfLlpw