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平田大一という南島詩人の存在 ~シマとの対話~ [琉球通信:OKINAWA journal]






沖縄よ何処へ Okinawa, Where Are You Going?

昭和3年(1928年)。初の海外講演会が開催された伊波普猷のハワイでの講演会は如何なるものであったのか!

当時の講演会の資料を手に入れて一気に読んでみた。

資料とはその講演会の内容を冊子にした一冊の本。タイトルもずばり!「沖縄よ何処へ」である。


私は琉球処分は一種の奴隷解放だと思っている。
ところが、300年間奴隷制度に馴致(じゅんち)された琉球人は
折角自由の身になったのに、将来の生活が如何に
成行くかを憂いて、泣き悲しんだということである。
彼らもまた、一旦解放された小鳥が、
長い間その自由を束縛していた籠を慕って
帰ってくるように、300年間彼らの自由を
束縛していた旧制度を慕って、その回復を
希うて已まなかったのである

(「沖縄よ何処へ」伊波普猷著/世界社版)

その当時の社会状況的におかれる「沖縄」が微妙な立ち位置であることを知りつつも敢えて!彼は叫ぶ。

「沖縄人よ自らの精神の解放を自らの手で促(うなが)せよ!」

伊波普猷のそのメッセージが実は「島人」「沖縄人」に向けられて強烈に発せられていることに僕は驚きと同時に不思議に頷(うなず)いてしまう。

80年前の文章なのに今、読んでも色あせない感覚があるのは何故だろう!

哀しいほどこのシマの精神の根っこは今も!変わっていないのかもしれない。

基地に泣きながら基地を手放せず、補助金に依存しながら自らの土地の「宝」には気がつかず、息子や娘を、やたらと皆「公務員」にしたがるこのシマの人の体質

「この島を背負って立つ!」

如き人種は生まれて来ないんじゃないかと強烈に思うのだ。

本土資本の会社や企業、人物をも、心中穏やかでなく敵視する傾向性もあると聞くがこれ全て「自身の自信の無さ」の現れである。生まれたシマへの自信の無さからくる異なるものへの「不信感」の現れであると思うのだ。

伊波普猷は云う。


実際のところいえば、島津氏の琉球入りよりも
廃藩置県よりも、もっと致命的のものである。
それにも拘わらず、60万県民は、今なお惰眠を貪り
その政治家たちは、党争に日もこれ足らないという
有様である。悲惨窮まることを言わなければならぬ。
彼らは当然いわゆる『御手入れ処分』を
受くべく運命づけられているのである


「御手入れ処分」とは、自分ではどうすることも出来なくなった案件を政府がしゃしゃり出てきて整理することを言うものであるらしい。もの云わぬシマの慟哭(どうこく)が聞こえてくる。

果たして僕たちはこの「シマの人」だと言い切って良いのだろうか?このシマはそれを認めてくれているのだろうか?

突然の雨と風が吹く那覇のマチの揺れる街灯を眺めながら、小さな僕の大きな決意。

僕がまずは!「新しい島人」の一人目を目指すのだ!

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『シマとの対話―琉球メッセージ』 平田大一著 より引用

この本が出版された2009年の暮れに、ガンガラーの谷で、
平田大一氏主催のイベントがありました。
僕は、平田大一氏にものすごく興味があったのと、
ガンガラーの谷へは行ったことがなかったので、
迷わずそのイベントに参加しました。

平田大一氏の視点というのは、
ものすごく抽象度の高いところにあって、
沖縄が抱える複雑な問題のことを、的確に、
そして、明確にとらえていると思います。
(ただただ、頷くだけです)

平田大一氏が、沖縄本島ではなく八重山出身(小浜島)であり、
大学時代を、東京で過ごしたという経歴も、
氏の視点の抽象度の高さや、第三者的要素を持っている理由だと思います。
(伊波普猷氏と同様に、ものすごくセンスがいい)

沖縄が抱える問題というのは、
ヤマトゥ(日本)が抱える問題のひながたのようです。

「ウチナー(沖縄) VS. ヤマトゥ(日本)」と 
「ヤマトゥ(日本) VS. アメリカ―(米国)」

の関係は、僕には同じものに見えてしょうがないです。

イベントの内容は、よく覚えていないのですが、
そのときに、後ろの席のおばさんたちが、
SITH(ホ・オポノポノ)の話をしていたのがきっかけで、
僕は、SITH(ホ・オポノポノ)を実践することになります。

ステージの平田大一氏のお話よりも、おばさんたちのお話の方が、
気になってしょうがなかったです。
(耳ダンボ状態で聞いてました)

平田大一プロフィール/シマとの対話
http://hiratadaiichi.ti-da.net

●しーぶん(おまけ)

僕は、平田大一氏が作詞した、この唄の詩が大好きです。
(さすが、自ら、南島詩人と名乗るだけのことはあります)

ダイナミック琉球
https://www.youtube.com/watch?v=nzQPRtW1wwY

Lyrics by 平田大一
http://dynamicryukyu.ti-da.net/e3774474.html

PEACE








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